ソフトウェア生産性

「情報セキュリティ(理念と歴史)」という本で面白い一節、

ソフトウェア生産は理論的な基礎と専門的な実践を備えた「工学」になりえるのか、という挑発を参加者に投げつけたのであった(略)草創期の大プログラマーであったダイクストラは、ソフトウェア工学は既存の工学に比べて未熟な段階にある、とこの会議で指摘していた。(略)それらの結果をみると、謙虚なプログラマと独善的なプログラマとのあいだには、プログラミングの進度に1桁の違いがあった。バラツキのある仕事をだれも「工学」と呼ばない。

経験から言えば、どんな手法を用いても生産性を均一化するのは無理だと思う。ブルックスの言うとおり、

「ソフトウェア工学は今後も泥沼のまま推移するだろう」当時のプログラマは大いに感情移入してこの本を読んだものである

今でも大手メーカーなんかでは研究されているのかもしれないが、プログラマの気持ちはきっと今も同じじゃないかと思う。